プリウスPHV日記-4

プリウスPHV使用開始から1年

昨年4月に納車されて以来、私の足として使ってきたプリウスPHVが1年を過ぎましたので、その一年のまとめを報告します。

私はエンジニアとして、次世代車であっても安全・安心性能とそれを支える信頼性品質が何よりも重要で、その上でエコ性能を追求しようという信念でハイブリッド開発にとり組んできました。そうして送り出したプリウスですが、厳しい企業・製品評価で有名なJ. D. Power社の米国経年車品質ランキングで今年も連続でコンパクト車クラスNO1を獲得してくれました。これはハイブリッド車カテゴリーでの品質NO1ではなく、従来エンジン車を含めたNO1です。トヨタのハイブリッド車は販売台数500万台を突破しましたが、これは絶え間ない品質向上に努めてくれたスタッフ達による偉業であり、今も彼等は日夜飛び回ってくれいるのに間違いないと思います。

さて、今日のテーマから少し脱線しましたが、このプリウスPHVも品質NO1のDNAを引き継ぎ、この1年間、故障ゼロ・不具合ゼロで走り続けてくれました。自動車は工業製品であり、このような品質向上の努力を続けないとあっという間に故障率が増加し、お客様の信頼を失ってしまいます。プリウスPHVもこの品質NO1のDNAは引き継いでくれていることにほっとしました。

実用上には全く不便なことは無いプリウスPHV

上の図1は、この2012年4月20日から今年4月13日までのこの一年の走行結果を、以前にトヨタにお願いして使っていたプリウスPHVの前身で、実証テストを兼ねた限定PHVとその前に使っていたノーマル三代目プリウスの結果と比較して示したものです。

この1年の総走行距離は15,479km、平均的なユーザーの1.5倍以上ですが、それでもその前の限定PHV車18485kmに比べると大幅に減ってしまいました。二度の海外出張などクルマをおいての出張も多く、クルマを走らせた日数は259日、使わなかった日数は101日、稼働率72%です。

2月にブログで紹介した新プリウスPHV日記-3の走行ログと比較すると、その後に寒の戻りの寒い日が続いたせいか、また豊田や名古屋への何度かの出張で新東名を少しオーバースピードで気持ちよく走ったせいか、大幅に燃費・排出CO2を悪化させてしました。 

今のクルマの用途をカバーし、さらに電池エネルギーを使い切ってもノーマルハイブリッドと同様低燃費ハイブリッド走行ができるのがプリウスPHVの特徴です。 ノーマルプリウスから乗り換えて正直な所、全くサプライズは感じませんでしたが、この充電を気にせず走り回れるメリットは非常に大きいことを実感しました。充電器も屋内車庫に据え付けにしましたし、今回のPHVでは充電ポート部に照明がつけられましたので、夜間に差し込み口を探すことも、また重く扱いづらい充電ケーブルをもちあるくことも不要になり、充電操作そのものは楽になりました。

外出先での充電は、トヨタに出張したとき以外は全く無しで、ガス欠にでもならない限りはわざわざ充電ステーションをさがして出かけることはPHVでは全く不要です。また、充電電力を使い切ったあとも低燃費ハイブリッド走行ができることも特徴の一つで、こうして燃費メリットを引き出せるのはプリウスならではで、従来エンジン車をPHVに改造したようなクルマでは出来ない芸当です。

原発停止で日本の発電CO2が急増、PHV・EVの環境改善寄与は薄く
なお、2月のブログでは、発電CO2として東日本大震災前の2010年経産省エネ庁エネルギー白書データーの各電力会社がグリーン開発メカニズム(CDM)購入分を除いた真水の値の418g_CO2/kWhに原発停止分を勘案し450g_ CO2/kWhで算出しましたが、最近電事連から公表されたデーターでは原発停止の影響が大きく2011年度では510g_ CO2/kWhと20%以上も増加しており、上の表はこの値を使って計算し直した結果となります。

2011年 CO2排出実績と見通し{電気事業連合会HP}

この資料によれば、日本全体の電力総使用量は2010年度の9,060億kWhから3.11後の計画停電や節電の徹底、生産の落ち込み、長引く経済不況から8,600億kWhと減少したにもかかわらず、発電のCO2排出量は3.74億t_ CO2から4.39億t_ CO2と、CO2排出を削減しようという流れに逆行する形の、由々しい増加を記録しています。

この発電CO2を使用した場合、限定車時代は私がAC100V充電をし充電効率が78%だったのに比べ、原稿PHVは車両充電器の効率向上とAC200V充電に変更した事によって充電効率89%にまで向上したにも係わらず、図1に示すようにEV比率36%だった場合のプリウスPHVの走行距離あたりのCO2排出量は111.9g_CO2/kmと、外部充電なしのノーマルプリウスの122.7g_ CO2/kmと比べてわずか9%の減少に留まっています。この減少率ならば、ノーマルプリウスが燃費向上でもう一がんばりすれば追いつくレベルです。

このように、発電CO2をしっかりと計算することは必要で、走行中ゼロエミッションとのキャッチフレーズはCO2削減に関してはまったく意味はないだけでなく誤解を招くもので、例えば英国ではこの広告表現は不正確として禁止されているのは当然の事に思えます。これは勿論、PHVだけの問題ではありません。

プラグイン車推進の見直しを考える時期では

一方でガソリン消費の削減をみてみると、インパネ表示の充電電力走行(EV走行)によるガソリン消費削減量は226リッターで、充電電力を使い切ったあとのハイブリッド走行燃費が三代目プリウスの日本のユーザー燃費サイトe-燃費の調査値21.5km/Lと同じ燃費で走れたとして計算した値239リッター、この中をとって230リッターレベルがプラグインによるガソリン消費削減量でした。

日本の最近のガソリン価格リッター150円では年間約35,000円の削減となりますがこれに充電電力の電力料金を差し引くと、安い夜間電力料金での充電をメインに行ってもその経済メリットはそれほど多くはないのが現状です。

長距離ドライブの頻度が大きく、年100日以上もクルマを使わない私のカースタイルでも、年間5,680kmもガソリンを使わず充電電力で走った勘定になり、急速充電器の整備は不要ですが、勤務先、出張先、宿泊するホテル、ショッピングセンターにAC普通充電器が用意されるようになると充電頻度を高めることは容易だと思います。

しかし、ピークオイル論が遠のいた今、また電力CO2が増加してしまった日本でプラグインハイブリッドだけではなく、電気自動車を使う意味はかなり薄くなったというのが正直な所です。これは中国では更に問題で、発電によるCO2排出が多くまた大気汚染の多い石炭発電を多く行う中国では、ノーマルハイブリッドと比較すると電気自動車の方がCO2排出を増加させるばかりか、PM2.5の大気汚染まで悪化させて、日本への広域汚染にもつながるものとなるというのが現状です。

ピークオイルの心配と、地球温暖化緩和のためのCO2削減として現役ハイブリッド開発リーダーとしてプラグインハイブリッド開発をスタートさせ、トヨタから離れたあともプラグインハイブリッド普及のサポートをしてきましたが、ピークオイルの心配が遠いた今、フランス、カナダ、スウェーデンなど水力発電や原発比率が大きく発電CO2が低い一部の国を除くと外部電力によるEV走行でCO2削減メリットが出せなくなってしまいました。今、自動車業界は果たして何のために外部充電EV走行をするのかという根本の疑問に立ち戻り、プラグイン自動車の目的をもう一度問い直す時期に差し掛かっていると個人的には考えています。

もちろん超長期的には、この発電CO2は削減するというよりも削減させねばならず、低CO2電力が使用出来るようになれば、急速充電ネット整備も不要で既存液体燃料インフラと一般電力インフラが使えるプラグインハイブリッドが有望であるという意見は変わりませんが、こうした低CO2電力供給に見通しがつくまでは、全てがプリウスタイプのフルハイブリッドとは云いませんが、エコラン+αの「マイクロ」「マイルド」から「フルハイブリッド」まで、初代プリウスの時から言い続けたハイブリッド技術をコアにするシナリオがいよいよ本命になったと確信を深めています。

しかし現状では補助金を貰いながら自動車諸税の減免を受けたとしても、経済メリットもほとんどない状況で、これではプラグイン車の売れ行きは日米欧とも芳しくないのは至極当然で、今後プラグイン車が本当に市場に受け入れてもらうためには、さらなる販価ダウンと単なるエコだけはない新鮮さ、サプライズを感じるPHVならではの商品力アップが必要と感じています。

エミッション・エルスオエア・ビークル(EEV)

「探求 エネルギーの世紀」

ピュリッツァー賞受賞のジャーナリストでエネルギーコンサルタントであるダニエル・ヤーギン氏の「探求 エネルギーの世紀」(原題「The Quest」)にて、ZEV(Zero Emission Vehicle、ゼロ・エミッション・ヴィークル)についてエミッション・エルスオエア・ビークル(EEV=Emission Elsewhere Vehicle=エミッションを他のところで排出するクルマ)と表現しており、その表現の巧さに惚れてしまいました。

この本は日本では4月初めに日経新聞出版社から日本語版として出版されましたが、昨年にアメリカで原著が出版され、その評判は私の耳にも届いていました。上下巻合わせて1000ページに近い大作です。原題の「The Quest」というのは、中世騎士物語の聖杯探求の旅の意味で、これまで人類の発展を支え、さらにこれからも大きく支配するエネルギー資源とその利用、さらにその消費拡大が及ぼす影響などを、過去、現在と振り返り、次ぎの未来を考えるには、大変勉強になる本です。

また、そのエネルギー消費のかなりの割合を占める自動車についても、19世紀末のオットーサイクルから石油燃料自動車が主流となり、21世紀にむけた省エネルギー、環境対応としてハイブリッド車プリウス、さらに電気自動車、その中ではLEAFの開発と発売を巡るカルロス・ゴーン氏の言動、テスラ社、ベタープレース社、さらには日本が推進している急速充電器規格CHAdeMO(チャデモ)まで、過去から現在まで、この分野でのホットな話題を扱っています。また電気自動車、水素燃料電池自動車を巡るこれからを取り上げています。

この本の感想は別の機会に取り上げたいと思いますが、今日は、この中で、スタンフォード大学シッパー教授の言葉として筆者ヤーギン博士が紹介している「EEV=エミッション・エルスオエア・ビークル」を話題にしたいと思います。

1990年代のカリフォルニア州でのエミッション議論

さて、この「エミッション・エルスオエア・ビークル」論を読みすすめる内に、90年代の始めカリフォルニア州規制当局CARBスタッフと行った、ZEVに使う電力のエミッション議論の記憶が思い起こされました。

この時、われわれは、全米での電力ミックスのデータを基に、石炭火力発電によるパティキュレート(浮遊粉塵、PM)、亜硫酸ガス(SO2)、窒素酸化物(NOx)の排出を問題にし、それを含めて環境アセスを行うべきとの論陣を張りましたが、それに対し、彼らは、カリフォルニア州には石炭火力は無く、原子力と天然ガス火力のみであり、さらにネバダなどからの水力発電を使っているから、LA、サンディエゴ、サクラメントなど都市部の走行時においてZEVの効果はあるとの主張を譲りませんでした。なお、留意して欲しいのですが、このときの議論はあくまでも大都市の光化学スモッグ対策の議論であり、CO2対象としたものではありませんでした。

実際、最近CARBから発表されている大気環境レポートでは、光化学スモッグは大幅に改善に向かっていますが、まだまだパティキュレート、窒素酸化物が問題のレベルで、これは乗用車や小型トラックのガソリン車からではなく、その他からの排出、発電の寄与率が大きいことを示していました。

こうして最終的にはCARBに押し切られる形となり、後のZEV改定では温暖化ガスのCO2までもが、ゼロエミッションにカウントする規制が制定されることとなりました。それを受けて自動車会社などによる訴訟などもありましたが、結局連邦最高裁までこれを認める判決を出し、唖然としたのを今でも鮮明に記憶しています。

これについては丁度一年前に「ゼロ・エミッションビークル」という題材で取り上げてますので、興味のあるかたはそちらも御覧ください。

エミッション削減に真に貢献するクルマとは

ZEVの代表のバッテリー電気自動車(BEV)は、確かに走行時に燃焼による排気ガスを出しませんが、厳密に言えばその走行の為に、地球温暖化ガスであるCO2は排出しています。当然の話しですが、充電の為に使用する電気は、どこか(elsewhere)で、エネルギーを消費し排出(emission)して作られたものです。

電力の特性から言って、太陽光、風力発電だけを選んで使うことはできず、電気自動車も様々な形で発電され組み合わされた電気を利用することとなります。一部では、充電するのに払った電気料金をサステーナブル発電電力購入に充てるという擬似的な取り組みもありますが、エミッションとして考えると根本を変える訳ではありません。

次世代自動車には、燃料製造過程のエネルギー消費やCO2排出を含むWTW(Well to Wheel=井戸から車輪)、さらにはクルマの構成材料、部品、組み立てから実際の走行、廃車まで、クルマの一生でのエネルギー消費やCO2排出を議論するLCA(Life Cycle Assessment)のようにさまざまな「エミッション・エルスオエア」を考慮した上での省エネルギー、低CO2が必要です。

また、正真正銘のゼロエミッション車であっても、テストコースだけで走るプロトタイプや、ショーウンドーに展示されているだけ、車庫に使われないで保管されているだけのクルマは環境保全に何も貢献しません。普及拡大し、既存のクルマを置き換えることができてこそ、エネルギー・環境保全に貢献できるのです。
そもそもの目的は、机上やカタログ値ではなく、“リアル・ワールド”の実使用で実現すること、さらにはグローバルな総量として削減に寄与していくことは言うまでもありません。

このカリフォルニア州のZEV規制にわたし自身も交渉の当事者として反対したのは、「エミッション・エルスオエア」を考慮すると決してZEVではなく、それに対しエンジン車では大気環境に影響を及ぼさないレベルにまで排気をクリーンし、「エミッション・エルスオエア」でEVをクリーン度で上回っても構造上エンジンが着いているだけで、環境良化に貢献したと認められなくなるからです。

結局ZEV規制は実施されましたが、そのEVはクルマとしてユーザーからケッチンをくらい消えていきました。ハイブリッドプリウスはこのZEV規制対応を意識したものではありません。排気のクリーンには拘り抜きましたが、あくまでも狙いは画期的燃費削減であり、CO2削減でした。出した後に、CARBから実効があがる環境車として評価いただき、またガソリン車のクリーン技術の進化も認めていただき、パーシャルZEV、ハイブリッド車では先進技術パーシャルZEVといったカテゴリーが新設され、大気環境改善に大きな貢献を果たしています。

突きつけられた原発のエミッション

啓蒙活動としての環境自動車普及活動に水をかけるつもりはありませんが、次世代自動車としてはやはり“リアル・ワールド”で「エミッション・エルスオエア」まで考えるべきというのが今も私の持論です。石炭火力が発電の主力である中国でプラグイン自動車を走らせる場合には、今のハイブリッド車よりも多量のCO2を排出してしまうこと、またその発電所から排出される浮遊粉塵、亜硫酸ガス、窒素酸化物が中国都市部の大気汚染だけではなく、偏西風にのって日本の光化学スモッグにまで影響を及ぼしていることにも留意すべきでしょう。

電気自動車のCO2排出量比較(欧州試験モード基準)
電気自動車のCO2排出量比較(欧州試験モード基準)

出典:Ecometrica,UK,Technical Paper

ただし、この「エミッション・エルスオエア」を考えたとしても、石油の消費削減の効果からは、ポスト石油時代の自動車として、外部電力網のコンセントにプラグをさしこんで電池を充電して走らせる、電気自動車やプラグインハイブリッド車などプラグイン自動車が有望であることはZEVとは関係なく明かです。アメリカ、欧州、中国、日本とも発電電力に占める石油発電の比率は小さく(日本で8%程度)、将来の方向として期待が高まっていました。充電電力を走行に使う分だけ、石油燃料消費を減らすことができます。

また、昨年の3.11で福島原発の炉心メルトダウン事故が起こるまでは、原発からの電力による安い夜間電力充電がプラグイン自動車普及の条件、日本での自動車CO2削減の大きな将来メニューとして説明してきました。3.11前のシナリオでは、さらに原発を増設して原発比率50%の計画、充電電力のCO2はさらに下がりますし、大幅に増える夜間の余裕電力の新規需要として、自動車充電電力の値下げ交渉余地もあるのではと、“とらたぬ”の皮算用までしていましたが、このシナリオが一気に吹っ飛んでしまいました。

日本中を震撼とさせる放射能エミッションの放出とその汚染の恐ろしさを味わい、さらにCO2排出削減のため原発支持派だったドイツ メルケル首相をして日本の原発事故は「ドイツのあらゆることを変えた」とのセリフとともに脱原発に宗旨替えをさせてしまいました。「エミッション・エルスオエア」、この原発事故による放射能エミッションの実害と恐怖は、日本どころか世界全体の将来エネルギー政策、CO2削減計画、地球温暖化緩和シナリオにも大きな影響を及ぼしています。

これからの自動車が貢献できること

日本では当面は、石炭、石油発電と、これに比べるとCO2排出量の少ない天然ガス発電の増設で電力不足を乗り切ることになりますが、CO2排出が大きく増え、さらに燃料の輸入量とその価格の上昇から、電力価格も上昇せざるを得ない状況となっています。また、出力の調整を行わない原発発電による余裕電力の需要拡大として安い夜間電力価格が設定されていますが、深夜も化石燃料発電となるとすれば夜間電力料金が維持されるのかは不透明になります。

風力発電、太陽光発電、地熱発電などサステーナブル発電も、急激にこの化石燃料発電を置き換えるだけのポテンシャルはありませんし、さまざまな環境負荷影響として「エミッション・エルスオエア」を突き止め、解決していくことが必要です。

自動車の排出CO2削減からは、プラグイン自動車の行方として、「エミッション・エルスオエア」の発電CO2エミッションと、加えて、これからの電力料金上昇を睨みながら普及策を見直す必要がありそうです。1kWh当たりの東電発電時CO2排出量が、3.11前の2010年では、375g_CO2/kWhですから、これが原発の停止によりそのほとんどが火力発電となり、この値が大幅に増え、今騒がれている電力料金値上げ、さらにこれからの廃炉費用なども「エルスオエア」と言ってはおられず、国民の負担になってくることは避けられそうもありませ。

節電努力により、発電総量が減りますから、CO2排出総量も減少傾向にはありますが、いつまでも節電、節電では、不況脱出にも勢いがそがれてしまいます。安易な原発再開論には疑問がありますが、3.11以前に増して、WTWさらにはLCAとしての低CO2自動車にも、もちろんプラグイン自動車にも、さらに社会活動全体にも電力の、「エミッション・エルスオエア」としてのCO2削減への取り組み、経済成立性を高めるさまざまな低コスト努力が重要になってきているように思います。

自動車サイドも更なる低CO2イノベーション技術、その低コスト技術への飽くなきチャレンジとユーザーにサプライズと満足感を与えられるクルマづくりへのチャレンジが、日本の最大のピンチをチャンスに替えるリード役になることを願っています。

ゼロ・エミッション考-2

梅雨明け前の35度を超える酷暑と、例年より早い梅雨明けのあとの猛暑日の連続の毎日に、地球温暖化が肌で感じられてきたといっても過言ではないのかもしれません。ただし皮肉なことに、温暖化対策の観点から言えば誰も望まなかった震災の副産物として、節電の呼びかけにより今夏は電力需要が大幅に低下し、停止する原発の補完として火力発電の再開や発電量アップを行ったとしても、日本の電力からのCO2排出総量は低減する見通しとのことです。

ただしこれはあくまで一時的な結果であり、原発の代替として石炭、LPG火力でカバーする以外に現実的な解決案は見当たらない以上、復興と経済的成長と電力需要の増大は不可分ですから、将来的には特に電力部門でのCO2の排出量は増加していく可能性が高いでしょう。

CO2削減は確かに必要なことですが、私は鳩山さんの口約束をリセットしてでも、今後の電力政策含めて真剣な総見直しが必要と考えています。また、その電力の新規需要として、低CO2の原発深夜電力を期待していたプラグイン自動車(電気自動車および外部電力充電式ハイブリッド車)普及についても、CO2削減の狙いからは見直しが必要です。

今日はもう一度、自動車の「ゼロ・エミッション」「エコ」について取り上げてみたいと思います。

走行中の「ゼロ」は無意味。意味のあるそして正確な基準で議論を。

何度も、このブログでも取り上げましたが、地球温暖化ガスのCO2削減として、プラグイン自動車の走行中の「ゼロ・エミッション」に意味はありません。これについては、多くの研究者がかなり昔よりその問題点を論議しており、環境への実行面を本当に論議する際には、発電時、電池を含め、自動車製造時、さらには廃車時のCO2など、製造、使用、廃車まで、クルマの一生で排出するCO2を問題にするライフサイクルアセスメント、いわゆるLCAでのとらえ方をするようになってきています。

図に、2004年に私が韓国で行ったプレスイベントでの講演資料で説明を行った2代目プリウスのLCAスタディ結果を示します。トヨタ社内データによる試算値ですが、走行燃費として私はいつもユーザーに実走行平均燃費に一番近い欧州公式燃費を使っていました。

2004年のLCA比較
CO2のLCA比較

ここで欧州公式燃費を使用したのは、正直に言いますと日本の当時の公式燃費10-15モードを使うと、燃費値がユーザーの実走行燃費よりも良く、走行中のCO2排出量の影響度を小さく試算してしまうため、よりユーザーの実走行燃費に近い数字が出すためでした。

もちろん、日本では自動車会社からの広告・広報では、当時唯一の試験モードである10-15モードの使用が義務付けられていましたので、多くの方の目に触れる資料ではありませんでした。ただし、ユーザーの実走行燃費調査結果や、その実走行平均燃費に近づけるために行ったアメリカ連邦環境保護局EPAの公式燃費表示法改定など、その後の平均実燃費調査結果からも、LCAとしては使用過程でのCO2排出寄与率が高いことが裏付けられ、当時公式に発表されていた10-15モード燃費を使用した試算では実情を表していいないことは明らかでした。

製造過程のCO2排出量計算条件は、当時のプリウスの生産状況に近い数字を使ったと聞いていますが、材料一つとっても、その製造場所、使用した電力量とその電力Mixによっても大きく異なり、細かい具体例をあげれば、電池に使うニッケル材の精錬や加工を中国で行うか、カナダで行うかでもその値は変化します。

余談ですが、そのころあるアメリカの研究所が「LCAスタディをしたところプリウスは兵員輸送車をベースの超大型SUVであるGMハマーよりもCO2排出量が多いと」の結果を発表し物議を醸しました。その発表を見ると、電池等を含めたハイブリッド部品製造を、CO2排出量最大の電力Mixを使い、エンジンや車両で多用したアルミ部品もその精錬を効率の悪い石炭火力から製造した新材のみを使用すると仮定するなど、プリウスを貶める意図を持った結論ありきの悪意の塊の試算結果でした。

この試算を発表した研究者が利用したプリウスのデータを提供したのはアメリカDOE傘下の国立研究所でしたが、後日になって私と面識のある国立研究所スタッフから、とその中身が実態とはかけ離れた条件で計算しているなどの言い訳が含まれた謝りのメールが届きました。あまりに現実離れしたひどい条件でしたので、こころある人達はこのからくりをしっかり見抜き、その後これが話題になることはありませんでした。

この話をしたのは、環境負荷を測る基準となるLCAの数値ですら、その計算条件によって、その結果が容易に大きく変わってしまうことの怖さをお伝えする為です。ですので、ニュースや、ニュースリリースの数字には要注意、鵜呑みにするのは危険です。

必要なものは実効性のある対策

また環境負荷ということ考えるのであれば、CO2排出量だけではなく、光化学スモッグや浮遊粉塵(パティキュレート)の原因となる自動車のエミッションを議論するときにも走行中の「ゼロ・エミッション」だけではく、プラグイン自動車では、発電所からのエミッション、さらには実際にユーザー使用する状態でのエミッション、新車からのエミッション、公式試験モードのエミッションだけではなく、使用過程車、故障車、様々な走行条件でのエミッションと、LCAとして、実際の使用条件でのエミッションとして、その環境への影響、そのクリーン化に取り組むことが重要です。

日本の火力発電所では、脱硝、脱硫が進み、排気粉塵も極めて少なく、世界一のクリーン度と言われていますので、「ゼロ・エミッション」ではなくとも、環境へのインパクトを気にする必要はないレベルと聞いていますが、最近九州や裏日本の都市部で光化学オゾンレベルが悪化してきたとの報道があります。これは中国の火力発電の影響との観測もあり、中国の電気自動車普及による電力からのCO2排出ばかりか、日本にとっては中国の発電エミッションも問題です。環境の分野には国境はありませんので、いくら隣国のこととはいえ、日本としてもなんとか対応策を講じる必要があるのは間違いありません。

1970年アメリカで成立した大気浄化法改定、通称マスキー法以来、自動車排気ガス規制とその運用をリードしてきたのはアメリカでした。排気ガス規制の目的はもちろん、大都市住人の健康にまで影響を及ぼすようになってしまった大気環境保全の実効をあげることであり、排気ガスクリーン度の判定も、あくまでも実際の汚染度の抑制にあります。

規制レベルに販売するクルマの排気ガス性能が制定した合格していることを公式試験で確認し、認定書ないしは認証書など許可が下りてから、クルマの生産、販売を開始することができます。アメリカでは、その公式認証試験でのチェックだけではなく、その公式モード以外で排気浄化システムの作動を意図的に停止したり、弱めたりする設計を“デフィート・デバイス”いわゆる排気ガス浄化機能の「無効化機能」として禁止し、メーカーにこの規定を守って設計していることの誓約(グッド・フェース)を求め、それに反する行為には厳しい罰金を科してきました。

また、排気浄化システムの性能低下を招くような改造、通称“タンパリング”「不正改造」が実施できないように、設計配慮まで求めていました。さらに、新車だけではなく、経年使用車のクリーン度チェック、“リコールチェック”も厳しく行い、規制レベルそのものの強化とともに、メーカーとしてのクリーン性能保証も、マスキー時代の5年5万マイル(8万キロ)保障から、1990年代に入り制定されたカリフォルニア州LEV/ZEV規制での15年15万マイル(24万キロ)保障にまで延長されています。

この排気ガス規制強化を通じても、日本勢はこのリアル・ワールドでのクリーン品質の高さを誇ってきましたが、肝心の日本で、今になって排気ガス規制対応の初歩の初歩「デフィート・デバイス」を疑われる問題が発生したことは、まだまだ「護送船団方式」の「ガラパゴス化」のあらわれであり、残念です。
排気「デフィート・デバイス」禁止条項の明文化と、罰則規定制定についての東京都知事から国土交通大臣に対する要請書

いずれにしても、地球環境問題、都市環境問題ともに人間にとってリアルで深刻な問題であり、その取り組みには実効をあげることが求められています。次の環境自動車には走行中「ゼロ・エミッション」「エコのため…」の広報宣伝フェーズから脱皮して、実際のマーケットで、またリアル・ワールドとして、WTWとして、LCAとして、また実際の石油消費量総量の削減とし、さらにCO2削減として、またオゾン、窒素酸化物や浮遊粉塵濃度など都市大気環境基準に対し、どのように効果を上げられるかにも注目したいと思います。

「ゼロ・エミッションビークル」

あの大震災から一ヶ月、気温が上昇してしばらくの間は計画停電も実施の必要がなくなりました。TVでも、一時期のACだけという状態ではなくなり、CMも少しずつ平常に戻ってきているところですが、工場の操業停止の影響か自動車のCMの数はずっと減っている状態となっています。さて、震災前の自動車のTVCMで連呼されていたフレーズに「ゼロ・エミッション」というものがあります。私はこのフレーズには現役のエンジニアをリタイアした今でも違和感をもっていましたので、今回はその話です。

カリフォルニアから一般的になったゼロ・エミッションという言葉

1990年に、ロサンジェルス地区や州都のサクラメント地区、サンディエゴ地区の光化学スモッグがなかなか改善していかないことに業を煮やしたカリフォルニア州が、その抜本的な改善を目指し、極めて厳しい自動車排気ガス規制の導入を決めました。
それが、LEV(Low Emission Vehicle)/ZEV(Zero Emission Vehicle)と呼ばれる自動車排気ガス規制です。

このうちのZEV規制が、排気ガスをださないクルマ、すなわちエンジンを持たない電池エネルギーだけで走るクルマ、電気自動車をある比率販売することを義務づける規制でした。
エンジンを持たないクルマ、すなわち走行中の排気ガス排出ゼロから「ゼロ・エミッションビークル」という定義です。

これはカリフォルニア州で販売する全ての自動車メーカーに対する販売義務づけではなく、当時ビッグセブンと言われた、GM、FORD、Chrysler、トヨタ、日産、ホンダ、マツダのカリフォルニア州での新車販売台数シェアの大きなメーカーが対象でした。

当時私は、トヨタでのLEV、すなわち従来エンジンを搭載するクルマの規制対応技術の開発リーダーでした。従って、何度もカリフォルニア州に足を運び、光化学スモッグの実態を実地で確認しました。また、規制当局であるカリフォルニア大気資源局、略称CARB(California Air Resources Board)とも密接に接触し、規制導入の是非やその技術的可能性やその経済性を議論する公聴会への参加や、CARBスタッフとのミーティングを持つ機会を頻繁に持っていました。

大気汚染を脱する為の官民協働

アメリカでの規制の決め方は、規制当局がそのドラフトペーパーを発行し、それに自動車メーカー、石油会社、環境団体、地域代表などさまざまな関係者がコメントを提出し、さらに公聴会が開かれ、さまざまな意見を闘わせ、そのうえで修正を加えて規制法案を決定するというものです。

これと同時に、規制当局スタッフとメーカーとの個別ミーティングも行われ、規制案に対する技術面、マーケット面からの課題、規制方式に対するスタンスなどの意見交換を行います。
ここでは、規制案への疑問点、対案、技術的難易度など、かなり突っ込んだ、またシビアな意見交換も行われていました。

LEV/ZEV規制でもこのようなかなりシビアな議論が闘わされました。中でも規制そのものの効果についての議論では、彼らが大学などの研究機関に委託して行っているロス地区での自動車からの大気汚染物質の排出量とオゾン濃度のシュミレーションモデルでの計算結果基づく規制実施の理論武装に対抗して、その反論、対案なども同じ大気モデルでの実証が求められました。

トヨタの中でもシュミレーションモデルを使った大気汚染研究を本格的に行うようになったのも、このころからです。われわれ、クリーンエンジン開発のエンジニアも、単にエンジン排気ガスをクリーンにする技術開発を行うだけではなく、その目的である自動車による大都市での大気汚染発生のメカニズム、低減の方向などを学ぶことができました。

言うまでもありませんが、排気ガス規制強化は健康にも影響を及ぼしている都市の大気汚染改善が目的です。規制で決められるルールだけのクリーン化だけでは不十分、実際の大気汚染を改善するもっと効果的な方法がないかの検討も行い、CARBとも議論を行いました。以前のブログでも紹介しましたが、このようなCARBスタッフとの議論、意見交換の、さらには公聴会などで知り合ったビッグスリーのエンジニアなどとの交流のなかで、クリーン技術開発の目的として規制ルールに対応する技術ではなく、「リアル・ワールド」実際にクルマを使った状態でのクリーン度や燃費に注目するようになりました。

一人歩きしはじめた「ゼロ・エミッション」

ZEV規制についてもこのリアル・ワールドでの大気改善効果について議論を闘わせました。
ZEVすなわち、電気自動車のクリーン度が論点になり、「リアル・ワールド」としては、電池に充電する電気の発電所時の汚染物質も論点になりました。電気自動車は自分では化石燃料を使うエンジンは持っていませんが、電気の大部分は化石燃料の熱機関(サーマルエンジン)により発電される電気を使っていますので、これを考慮に入れることが必要です。

この時の議論で、われわれは全米平均での発電電力から排出される大気汚染物質、窒素酸化物(NOx)、亜硫酸ガス(SO2)を問題にし、電気自動車は「ゼロ・エミッション」ではないとの提言を行いました。全米では、石炭発電が多く、日本の発電所に比べるとNOx、SOxを除去する脱硝、脱硫設備が不十分で多くの汚染成分を排出していました。

もちろん、石炭発電では多量のCO2を排出していますが、当時のLEV/ZEV規制議論はあくまでも都市のオゾンや浮遊粉じんの都市大気環境問題が対象、CO2の排出削減はまだ議論にはなっていませんでした。

そのときのCARBスタッフの反論は、カリフォルニア州には石炭火力発電所が少なく、供給電力はネバダ、コロラドからの水力発電やカリフォルニア南部の原子力発電、さらにロス地区にはLNG発電所しかないので、ZEVで議論するエミッションはロス地区の電力Mixとして扱い、ほぼ「ゼロ・エミッション」と反論されてしまいました。しかし、このZEV規制が今では石炭火力の多い東海岸の州にまで採用されていますので、我々の主張した電気自動車のクリーン度はもう一度議論する必要があると思います。

今は、自動車排気ガスのクリーン度とともに地球温暖化の原因物質であるCO2排出が問題となってきています。CO2排出こそ、グローバルな問題ですので、走行中の「ゼロ・エミッション」が狙いではなく、発電所から発生するCO2排出量を含めた、「リアル・ワールド」での影響として扱うべきです。その意味で、今回の大震災での原発事故は電気自動車やプラグイン自動車の普及によるCO2削減シナリオにも大きな影響を及ぼすことになりそうです。

国・地域・地方によって電気自動車の環境貢献度は異なる

この電気自動車のCO2排出については、最近イギリスのコンサルタント会社から、日産LEAF、三菱i-MiEVを題材に、最新のディーゼル車、ガソリン車、さらにはトヨタプリウスを題材に、発電電力を含めたCO2排出量の比較を行ったレポートを発表しました。下の図はこのレポートの図に、比較参照のためにプリウスの排出量を私が加えたものです。

電気自動車のCO2排出量比較(欧州試験モード基準)
電気自動車のCO2排出量比較(欧州試験モード基準)

出典:Ecometrica,UK,Technical Paper

このグラフは電気自動車の欧州試験モード基準の、走行距離1kmあたりのCO2排出量を表しており、電気自動車のCO2排出量は各国の発電所の形態(発電Mix)による1 kWhあたりのCO2排出量によって大きく変わることを示しています。ちなみに英国(UK)では75g_ CO2/km、原子力発電と水力発電で90%以上の発電をしているフランスでは12g_ CO2/kmですが、石炭火力が大部分の中国では115g_ CO2/kmと同クラスのディーゼルやプリウスの89g_ CO2/kmよりも多いCO2を排出してしまうことになります。このグラフには示されていませんが、おそらく日本では、英国やアメリカよりも少ないCO2排出量となるはずです。しかしながら、震災の影響で原発の未来が見えない現在、東電の記者発表でもあったとおり少なくとも短期間の間は日本の1 kWhあたりのCO2排出量は上昇すると思われます。

大気環境改善のための排気のクリーン化、また地球温暖化緩和のためのCO2排出量削減、さらにピークオイル、エネルギー資源問題に対応するための省資源、省エネ、すべて「リアル・ワールド」での取り組みが必要です。その意味で、TVコマーシャルにでてくる「ゼロ・エミッション」との言葉に違和感を持っていました。

さらに、この「リアル・ワールド」、すなわち実際に効果を発揮する環境改善、省エネ、省資源の観点では、それぞれの燃料製造過程からクルマの走行過程までのクリーン度、燃料消費、エネルギー効率での改善が必要です。

「リアル・ワールド」で貢献してこその環境自動車

石油燃料であれば油田(Well)での生産から精製過程、スタンドまでの輸送過程から給油(Tank)、その燃料によるクルマの走行(Wheel)、すなわちWell to Wheel(WTW)での燃料消費、CO2排出量でその効果を議論することが重要です。さらにその上で、クルマを構成する材料や部品の製造、組み立、販売店までへの輸送、使用中のWTW、修理やメンテナンス、さらには廃車処理までふくめて、クルマの一生でのエネルギー消費、燃費、CO2消費量での把握と、その「リアル・ワールド」での削減を計る必要があります。

この「リアル・ワールド」での省エネ・環境保全として、短中期ではハイブリッド車の進化と普及に期待をしていますが、中長期的にはピークオイル、ポスト石油としてバイオ燃料の拡大とともに、一般電力網から電池を充電してそのエネルギーをクルマの走行に使う自動車のプラグイン化が有力なメニューであることは変わりません。

これをやはり「ゼロ・エミッション」とのセンスではなく、「リアル・ワールド」での視点、さらにそれも「リアル・ワールド」マーケットでの普及台数と使用実態まで考慮したその実現性がリアルなシナリオを作り出していきたいものです。

補足「ZEV」のその後

その後のZEVの顛末ですが、いろいろ紆余曲折がありましたが、少量販売によるデモテストとしてスタート、トヨタも1000台以上のRAV4EV電気自動車を販売しました。重量450kgのNi-MH電池を搭載しても、「リアル・ワールド」での航続距離は120km程度、さらに大きな赤字を抱えての販売でしたが、それでも他社の様々な電気自動車との対比では走行フィーリング、性能、品質、耐久性、さらにその技術面では一番優れていると言われていました。

しかし、この実証試験でも「リアル・ワールド」での実用化は困難との判断で、ZEVの一部をプリウスのようなハイブリッドのクリーン車をATPZEV(先進技術パーシャルZEV)や従来車の究極クリーン技術車をPZEV(パーシャルZEV)での代替を認める緩和措置を行いました。さらに、2008年には、自動車の環境規制では世界のトップを走ってきたとの自負を持つCARBでは、シュワルツネッカー知事のサポートもあり、地球温暖化問題に関連する自動車CO2規制でも世界をリードしようと、自動車CO2規制ととものZEV規制の改定も行い、電気自動車、燃料電池自動車、プラグインハイブリッド車の販売義務づけ強化を行ってきています。